27時の現実に紫。
(purple in
reality of
27:00.)
妄想か。電気コードに雁字搦めさ、紫。
湿った土、腐葉。音も無く這うヤモリの有鱗の悲哀、とか。そんなものに触れて/濡れて/泣いて、いつも27時とかに、曖昧に浮遊してる。紫。
転がるペットボトルに炭酸逃してしまったブルー、居た堪れないな世界は。居た堪れないな俺は。糖度だけ際立ちゃって此の儘では不味いよ。舌、突き出してビビッドなくらいの、紫。
打っ棄りたいぐらいの色があるね。雨が降る、雨。嗚呼、洗い流してくれ。薄く。調和が必要らしい。
圧倒的な熱情、詩への、絵画への、それとも生への、否、性への、リアル。自慰。濡れた手、白濁の切れの悪さ、流れてかないリアル。
自画像を鏡の中にさえ見出せない、希薄。リアルは何処。
シーレのつもりになってグァッシュだ、グァッシュなんだ、自慰の肖像。
肌理を残してクリムトを超えてそれでも塗り潰せない圧倒的なあのリアルは何処。紫。一面の、紫。へと邂逅する、白。けれど必然、結構日常の白濁。
目も当てられない色だけ流れてかないね。雨が降る、雨。嗚呼洗い流してくれ。淡く。協調性も必要らしい。
倦怠か。全身の繊維にベース音が染み着いてる所為で携帯を握る腕が重い、痛むんだ遅発性のburn。
俺は発揮して来たか、コンセントリックに、エキセントリックに、そんなに生真面目には労働しちゃいない日常。楽に、もっと楽に、誤魔化せる道を歩いてるはずなのにlactic
acid。もっと流れてけよ其の侭。甘い酸素が欲しい。欲しいんだよ。阻もうとするリアルばかり感じてしまう腕が重い。
恋人は思慮深い年上の彼女、俺の馬鹿さ加減が際立ちゃって此の儘では不味いよ。羽根、広げようと震えているくらいさ、俺。
幼虫が繭の中で思考していることを大体大差なく思考している。羽根が欲しい、飛びっきり薄くて綺麗なの、そう考えながら広げようとしているよ、羽根、妄想。紫。
燐粉。燐粉。燐粉。許されるならこの燐粉で汚してみたい。例えば彼女とか、あの白い腕。夏が来るから梅雨に晒される無防備なあの、白。
細いからノースリーブが良く似合う、レースを揺らす其の腕の華奢に傷が無くて良かったななんて思う27時の曖昧なリアル。
ヤモリの白い腹を見て硝子越しに触れる俺の手や腕や首筋の躊躇い傷を彼女が絡め取って其の白に纏ってみせる遊び。妄想。この色は、何。
散乱している音楽、名盤に躊躇いも無く指紋をつける馬鹿が俺、解散したバンドの軌跡をなぞっている27時未明、あのベース奏者はこんなにもリアルを刻んでいたよ。豊か、けれど曖昧なハーモニクス、その音の中にスライスされていく、この、紫。紫。紫。
周波数がぶれるリアル、27時に刻まれる希薄すぎる俺の色は、何。
紫煙。seven
stars、いつか薄荷の詩情を忘れてしまった日常に、けれど彼女が笑っている。眩し過ぎて網膜が泣く。
花びらのように散って積もる俺の紫、やっと得る美しさの中に彼女を埋葬してみたい。妄想。紫。
彼女の寝顔を見ていたいと願う、やさしい夢を、永遠に見ていて欲しい。それはどうかパステルカラーで、俺の日常に舞えばいい。
純正律と平均律に惑うヤモリ、リアルを恐れて夜の闇に泣いて/触れて/濡れて、指先に糸を引くかなしみ。いつもきっと27時とかに、曖昧に浮遊してる。紫。
音にもっと忠実に流れてけよ、lactic
acid。甘い、甘い酸素がただ欲しくて。電気コードに雁字搦めさ、紫。